10.9(火曜日) 明日を担う少年たちの今日の会話
終業間近なそんな時間。
本日分の郵便物を出すため事務所を出て、信号待ちをしていました。男子学生さんが3人、仲良く自転車で信号待ちをしていました。
そんな彼らの会話。
「上戸彩はかわいいよな」
「なんかドラマ出てたっけ?」
「アテンションプリーズに出とったじゃん」
「すっちーか」
「そりゃ高望みしすぎだろ」
「かわいー子が好きでなにが悪い」
『悪くないな、うん、悪くない(わたしの心の声)』
「かわいー彼女欲しいな」
「小さい彼女がいいな」
「そういう、かわいい、と違う」
「なんだよ、ちっさいほうがいいじゃん」
「いいか?」
「15センチは身長差が欲しいな」
「いや別にオレはそんなこだわりはないけど」
「俺はある! 15センチ!」
15センチと力説する少年を、友人二人が見ます。わたしもうっかり見ました。
友人二人のうちのひとりが、思い切って聞きました。
「おまえ、身長いくつだっけ?」
「162!」
「………………(友人その一、引き算中)」
「………………(友人その二、引き算中)」
『…………………(わたしも引き算してみた)』
162 ひく 15 は 147
「(友人その一)いや、無理だろ」
「(友人その二)無理だろ。そーそーおらんて」
『(わたし)うん、多分無理』
しかし彼は彼の将来を悲観していませんでした。
「俺、あと20センチはでかくなるもんね」
現代男子高校生の平均身長がいくつくらいかわかりませんが、彼の未来に幸あれ。
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