日記……のような……


2006.8〜


8.31(木曜日) うわ、そういえば和之・夕太組みは中1でしたね。すごい勝手に中3だと思ってました……中1……すごいな。


 花珠保・一志話、終了、です。
 ……ええ、もうほんとうにたわいのない、だからなんだ、みたいなお話で申し訳ないです。
 それでも一応、終了、です。お付き合いいただきました方、お疲れ様でした。肩すかしだったらすみません……いえほんとうにすみません。
 次は、も少し、ちゃんとしたお話をお届けできれば……と。


 以下、おまけのおまけのおまけのおまけくらいのおまけです。
 本編ではままいろいろやる気のある一志でしたが、最初の段階ではやる気のない一志でした。

「……なーんで、夏休みの最後の日まで部活あるんだよ」
 今日も一志は、文句を言いながらも部活に出る。
「まだ宿題おわってないっちゅーの」
「え、ほんとに!?」
 着替えて、部室から出たところでぽろっと呟いた一志に、着替えをちょうど終えて隣の部室から出てきた花珠保がびっくりする。一志はしまった、と言う顔をした。
 花珠保にバレたから「しまった」で、宿題を終えていないことに対しての「しまった」ではない。
「でも、だいじょーぶ、去年は二学期中逃げ切ったら諦めてくれた。今回も何とか逃げ切るから」
「……逃げ回ってる時間に宿題やっちゃえばいいのに……」
「そこを、やらないとこに意義があるんだろー?」
「ありません」
「そうなの? ないの!?」
「……ないよ。なにそんな生まれて初めて聞いたことみたいにびっくりしてんの……」


 最強は花珠保か一志か。……どっちでもいーんですけど、ね。


8.30(水曜日) もうちょっとです。


 花珠保・一志話も、ぼちぼちと終わりです。
 連載ものなら、今日あたり、どどんと山場、だったりするはずなんですが、えええと、特に山場でもなく。のんびりと、彼らの日常、をお送りしています。
 交友関係も広がったので、これからの小話に、紅美やら英臣やら、でてくる、かもしれません。よければ覚えておいてやってください。
 ていうか、脇役……は最近皆さんイニシャルHですね……。他意はないです、よ。なんとなく、です、よおお。


 あと、この世界はサザエさんワールドではなくて、ちゃんと年を取って花珠保も高校生になるんですね、というメールいただきました。
 そうですね、なりますね。高校生の花珠保、を書くことがあるかどうかはわからないですけれど、そういうことが前提で書いていけたらいいと思います。
 当分は、中3と中2のふたりを書いていけたらな、とは思いますが……。

 ……どうでもいいんですが、もしかしなくて、一志、が最年少、なんですかね。どうでしたかね。いろいろ……ええと、そーゆーことをしちゃってる男の子、としては。
 おねがい、のサカエは小学生(のち中学生)ですが、たぶん、そのままのからだとしてはユイには触ってないと思います、ので。それより小さい子、は、いない、はず……なんですが。いえあの、どーでもいいんですが、なんとなく……。

 明日でラストです。どうぞ、お付き合いください、です。


8.29(火曜日) もしかして


 ここ数年、夏になるとどーにも体調が悪いのです。
 いえ、元気です。わたし、自身はとてもいつも通り余計なくらい元気なんですが、なぜやら便秘気味になったりして、おかしーなー。水分が足りないのかなあ。と普段、日中はあまり取らない水分を気を使ってなるべく取るようにしたりしているのですがいっこーに改善されず、うむう、と悩んでいました。
 夏、になると調子が悪い、と気がついたのも、最近、なんですが。
 そしてさらに最近っ。
 思い当たりました。
 とゆーか、雑誌とかテレビでやってました。
 冷え。だ。
 多分きっとそれだ。
 冷えている、という自覚はないのですが、普段、自宅にいるときはわりとクーラーと無縁の生活を送っているのに、お勤めに出ているときは一日丸九時間、クーラーの中にいるわけで、出かければ建物の中や電車やバスは寒いわ、で。
 そうだ。クーラーだ。
 冬は意識してからだを暖めようとしますが、夏は意識してないので、冷気直撃攻撃です。
 なるべくいろいろ意識して、冷やさないようにしよう、と思います。
 いやしかし……。
 ここ数年、てあたりが……自分の年を実感します。昔は平気だったのに。昔は、とか言ってるあたりがもうダメな気がします……。別に年食ってるつもりはないですが、うん、まあ、ぴちぴちじゃない……ぐは。
 いやでも、最近、トミに、建物の中とか寒くないですか? そんなことないですか?? 温暖化で外との気温差が激しくなっているのでそう感じるだけなんでしょうかどうなんでしょうか。
 どうぞ、みなさまもお気をつけくださいです。


8.27(日曜日) いろいろ感想頂いてます。ありがとうございます。


 昨日、ですが。ぶらり電車でひとり旅してきました。
 電車の中のおじょーさんたちの会話がおもしろかったです。

 その一。
 旅行へいかれる美人お嬢さんの二人組み。ふたりともきれいなおへそがセクシーでした。
「ウツミに行くんだよね」
「そうそう」
 聞いたお嬢さんが、車内の広告を見て。
「あのチラシ? にある『内海』ってどこにあるんだろ、ウチウミって」
「……それウツミって読むんだよ。そこ行くんだよ」
「ああ!? そーなの? で、どこ?」
「……だからあ、愛知県って怪獣の形してて、手の、甲の、この辺」
「あーあー、わかった。わかった」

 それはそれですごく仲よさそうなお友達に見えました。
 ……ところで、愛知県は怪獣の形? そんなふうに習うところもある……んでしょーか。わたし的にははじめて聞いたりしました。クワガタ、とかならなあ、聞いたことあるんですけどお。


 その二。
 関西へ多分ジャニーズさんのライブを見に行かれるかわいらいいおそろいっぽいワンピースを着たお嬢さんの二人組み。
「もーねー、ニシキドくん、かっこいいよね」
「いいねえ」
「どうする? コンパにニシキドくん来て、あたし、目とかつけられちゃったらどーする??」
 ……いや、それはいろいろないだろ。とわたしはこっそり心の中で突っ込むんですが、会話は続きます。
「デートとか、どきどきするよね。なに着てこう」
「やっぱスカートじゃん?」
「だよねえ。耳元でいろいろ囁かれちゃったりしたらどーする? ねえ、どーする?」
「いや、それはないでしょ」
 ここで。ここでやっとお友達から突込みが入ってました。
 わたし的には。
 えええええ、ここでやっと突っ込みい!? という気分だったんですけど。
 その後も延々といろいろ楽しそうにお話してました。

 帰りの電車では、向かいの席に、三十代後半くらいの女性ふたりが仲良くお弁当食べたり、おしゃべりしてたり、楽しそうでした。
 仲良きことは美しきかな、です。
 わたしも今度は友人と旅に出よう、と思った次第です。


8.25(金曜日) ぼちぼちと……。


 ……現在更新中のお話、ですが。
 ぼちぼちと、「せっかくのお題をうまく使えてないなあ」とかなんかいろいろ、バレそうでどきどきしてきます。
 もしも違うお題を使っていれば、違う内容になった、に違いない。というのはなんとなく、おもしろいなあ、と思います。
 いやしかし、お姫様……と王子様。いっそ登場人物と設定そのままファンタジーなパラレルでもおもしろかった……いやいや、ふぁんたじーってあなた(誰だヨ)。
 某国の王子様とお姫様はデキていて、これじゃ跡継ぎが望めないからわりと国を挙げて深刻、みたいな。つか国中知ってんの?? いやいやそれはいくらなんでも……。王子様は姉のお姫様をなんて呼ぶんだろう? …………姉上。
 ……想像力の限界です。
 限界ですが……。




(多分17〜8歳。想像できうる限りのファンタジーな世界でのごーじゃすな王子様とお姫様姿の一志と花珠保……想像、できましたか?? え、想像するにも限界がある? おっしゃるとーり、なんですが……わたしも限界なんですが……。 とりあえず↓)


「姉上はどちらにおられる」
 尋ねれば女官は、戸惑って瞳を揺らした。侍従長か女官長あたりに、告げてはならない、と言われているのか。それでも、もう一度問えば、逆らえるわけもなく口を開いた。
 絨毯の途切れた廊下を行く。
「……姉上」
 なにかから隠れるように、ひそりと、部屋の隅に掛けていた、彼女を、
「姉上」
 呼べば、目を合わせぬよう、横を向く。ゆっくりとまばたきをした瞳は、訪ねてきた人物を避けて、窓の、形をした空を眺めた。
「そうして、私とこの先、目を合わせぬおつもりですか」
「……そういうつもりでは、ありません」
「それはよかった」
 それでも、決して、振り向こうとはしない彼女に、
「○□×国のヒロノリ王子との婚約を承諾されたそうですね」
「……よいお話だと、思ったのです」
「私には???国のクミ姫との話を薦めたがっていると聞きましたが、それも良い話、だと?」
「……ええ」
 消えそうな返事に、吐息をした。開け放したままの扉に、拳を叩きつける。物音に驚いて、彼女が肩を揺らす、後姿を、見る。
「姉上」
 扉を、閉めた。
「……カズシ」
 閉ざした部屋の中で、呼ばれて、
「なんです?」
 やっと。振り向いた彼女、を。眼差しを細めて見つめた。彼女が、泣きそうな顔をして、それでも、微笑んだ姿に、唇の端を上げて応えた。
 傍に寄る。艶のある長い髪をかきあげた首筋に、頬を寄せた。
「……姉さんはヒロノリ王子と。おれはクミ姫と。それでも、どんなに国のために体裁を整えても、姉さんが、姉さんであることは決して変わらない、のに」
 彼女の、頬に触れる。彼女は目を閉じる。……拒んだのか。それとも、受け入れようと、したのか。図りかねていると、とん、と胸元を押された。
 押されて、半歩、退いた。
 これは、拒絶、なのだろう。
「姉さんっ」
 それでも、掴んだ髪を離さない。決して、離さない。
「そんなにおれを頑なに拒む、なら」
 触れて撫でた頬に、唇を押し付けながら、
「おれも、したいように、する」
 黒い、感情で。彼女をどうしてやろうと、思ったのか。望むままに触れれば、抱けば、必ず、いつか、孕む子を、抱き上げる、想像は。
「カズシ」
 閉じたはずの瞳に見つめられて、頬を、撫でられて、掻き消えた。
「拒んで、ない、よ」
 拒みたいわけではない。それでも……。
「でも、それでも……」
 互いの立場に、彼女は涙を零した。
「……姉さん」
 その涙を、唇で吸う。
「……いや」
 それ以上、触れないで、と請われる。拒絶ではない。それ以上触れられれば、触れれば、お互いに自分を止められなく、なる、から。
 彼女の足元に跪いた。おもうことのすべてを飲み込んで、取った白い手の、甲に、口づけた。




 以上。妄想終了。完了。

 わー、悲恋だ……?
 ふたりの関係は、どうにも一部にバレ済みのようです。なぜバレてるのでしょーか。それはすごくマズイんじゃないんでしょーか。ファンタジーって避妊とかどうなってんでしょーか。名前が実名で笑えました。ヒデオはきっと近衛兵とかなんじゃないでしょうか。こっそりお姫様を好きなんだと思います。身分違いだと諦めてるっぽです。
 って、ちょっとコメディみたいでした。コスプレです。描写しろって感じですが、いま、まさにあなたが想像したその衣装とその舞台背景でおっけーです。別に王子と姫が出てくりゃ、和風でも中華風でもいいと思います。一志と花珠保でなくてもいいと思います。別人だし(自分で言っとこ)。てか要は芳雪さんは姉と弟ならなんでもいいんだと思います。ええ!?
 ちょっと日記も書かなかった頃もあった今月はじめなんですが、そのリハビリで書き始めたきょーだい話ですが、書かなかった期間の反動で脳みそがいろいろ湧いています。文章もおかし気味です。視点、とか。分かってはいるんですが……精進します。
 ああ、なんかいろいろっ、小話でごまかそうとしている気まんまんなのがバレバレですね……。
 書きなれない文章とか単語とか会話とかに肩こりました。姉上でも姉さんでもなくて、ねーちゃん、くらいの世界がちょうどいいと思いました。


8.23(水曜日) 連続更新は真夏の夜の夢ではない……はずです(笑)


 会社帰りに化粧水を購入しに、いつものお化粧品やさんに、行ったら。
 小学生の3〜4年生くらいの男の子を連れたお母さんが、いろいろ、口紅とか、お試しをしてまして。突然携帯が鳴りました(携帯はいつもたいてい突然鳴りますが)
 お母さんは、着信の名前を見てちょっと慌てて、息子さんに、
「ちょっと、出て出て。パパに、もうちょっとかかるって言って」
 どうもパパはどこかでママと息子を待っている様子です。待ち合わせの時間を過ぎているからかどうなのか、パパを待たせているからか、ママはあせっています。
 息子サンは、パカンと折りたたみの携帯を開いて、ボタンを押して、
「パパ? あんね、もーっちょっとだで。ちょー待っとりん。ってママが言っとる。パパ、タバコ吸っとるんだらー? ほだらあ。待っとりん。ママきれいになっとるで。楽しみにしとりん。うん、ほんじゃねー」
 …………すごい。かわいい。
 「ママきれい」って「ママきれい」って、なんかツボでした。
 三河弁丸出しでかわいかったです。ママは恥ずかしそーでしたが、わたしとか、他のお客さんとか、化粧品やさんのおねーさんとか、いいもん見たぜ、という顔をしていました。
 うん、いいもん見ました。らぶりーでした。


8.22(火曜日) ……さて。


 もういつ振りの更新ですかという感じで更新です。
 「秘蜜ごと」の「ひめごと」です。
 だんだん題名をつけるのが苦しくなってきました。
 更新、といっても、10のお題を借りての、10の小話、という感じなのです。いえ、そのものです。夏休みなので夏休みのお話です。
 姉弟は陸上部なので部活のお話です(多分)。
 しかし、わたしはとんと陸上部に所属したこともなければこのかた陸上に興味を持ったこともなくって、すごくいろいろ適当に書いていたりします、ので、どうしても、どうしてもそれは違うだろ、というところがありましたら、教えていただけると幸いです。知らないことを書くのは難しいです、ね。
 一応、夏休みに行われる全国中学陸上競技大会、とやらも調べてみました、が。今年の大会期間が(確か)8月の19日〜21日までということで、結果の資料がなくて結局適当です。適当バンザイ。スポ根じゃないから……と何度自分に言い聞かせたことでしょう。
 あ、姉弟の競技種目は短距離で、100mです。100mだと思って書いています。200mも出場はしてるんじゃないかと思うんですがどうなんでしょう。

 姉弟の関係に付きましては、まあ……その。相変わらず、です。相変わらずって言ったら相変わらずです。なんだよ、君らはあれですか、どーゆー関係なんですか。姉弟ですか、そーですか、そーですね。
 ……ということで、できれば、本日から夏休み終了日までの10日間、毎日ちょっとずつ(一話ずつ)更新できたらいいなあ、と思います。


8.21(月曜日) 生


 昨日はライブでした。びーずでした。
 汗だくでした。痩せたかな。痩せてないな☆
 振り回す腕の二の腕のぶるぶるが気になってしょーがなかったです。くうっ。振り回しすぎてダルくなったんですが、今日になっても別に筋肉痛とかになってなくって一安心です。とかいって明日なったらどうしよう。いや、それだけはっ。
 すごい、楽しかったです。後半立て続けにノリのいい曲が入って、体力の限界でしたが、ステージの上のご本人さんたちはもっと限界なんじゃないのかと思うんですが、いや、さすがです。
 ライブが終わると夏が終わった……という気分になりますが、今日もまだまだ暑かったです。


8.19(土曜日) がっかり


 来週は「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」がお休みなんですね……。
 韓国版(?)の原作が見てみたいこの頃です。なかなかいろいろおかしくておもしろいと思います。
 ……そんだけ。


8.18(金曜日) 今日の萌へ


 彼が、「行こうか」 と声をかける。
 彼に声を掛けられて、彼、は、「僕を、外の世界へ連れて行ってくれるんですか?」 と、諦めの中に、ほんの少し希望の光を見つけたように、彼を、見上げた。


 ……どっちがどっちの「彼」なんだ。とゆー感じですが。はい、えええと。
 会社で、足骨折のため身動きがとれずにずっと内勤の人が、営業さんに外に誘ってもらったときの会話、でした。
 なんかちょっと、ひとりぼーいずらぶ脳内劇場が開演開幕いたしました。
 外の世界ってどこだろう、この場合ファンタジーかな、ファンタジー。囚われの王子様かな。なんで王子様が囚われてるのかな。美少年かな。悪い魔法使いに騙されてこき使われてたりするのかな。
 こき使われてるって、うん、まあ、いろいろ。あれとかこれとか、肉体労働肉体労働。
 監禁……現代モノでもいいか。このあとは愛の逃避行で、新幹線で博多まで行くんですよきっと(適当)

 何気ない日常の会話ひとつで大妄想です。とある会社の事務員(わたし限定)が、まじめな顔して仕事してると思ったら大間違いです。
 でも妄想し慣れていないので、ぼーいずらぶ系はそれ以上続きません。
 あ!
「わたしを、外の世界へ連れて行ってくれるんですか?」
 にすればいいだけですか、どうですか。どうでもいいですか、そうですね……。


8.17(木曜日) ぶどう


 (16日の日記参照)
 なっちゃんはぶどう大好きらしーですが、わたしもぶどう大好きです。マスカットよりも、巨峰よりも、デラウェアが大好きです。
 なぜか今、我が家に大量にありますがすべて食べます。わたしが食べます☆
 おいしーですよね。とてもおいしーですよね。
 デラウェアはでらうみゃー(とてもおいしい/名古屋弁)、のです。
 ……あ、待って待って、電源落とさないでええええ。


8.16(水曜日) 植田くんと植田さん


 投票所にコメントいただいてました。ありがとうございます。
 ということでひさびさの小話返しでございます。

 植田くん に「何か惹かれるんですよねー」


「たーてーのーさん、と、なーつーさんっ」
 お昼の、十二時きっかりに、小学生が遊びにくるみたいに、元気にやってきた清水さんが、
「あ、間違えた、植田さん、だった」
 嫌そうな顔をして、植田さん、って言い直して、顔を出したなっちゃんとわたしに、こんにちはって言った。
「ぶどう、すっごいもらったんで、一緒に食べませんか?」
 一応、事務所の中を、お邪魔していーですか? って覗いて、お盆の間はけっこうお客さんもこなくて暇だから、どうぞ、って言ったら、もうすっかり慣れた様子でスリッパに履き替えて、清水さん、事務所の食堂代わりの打ち合わせ室に上がってくる。
「清水さん、望月君は? 帰省してないの? 一緒じゃないんだね」
 ぶどう大好きなっちゃんが、
「なんか望月君、お盆のが割がいいからってバイト入れちゃったみたいで。来週からやっとこ帰ってくる、みたいです」
 じゃあ来週から楽しみだねって、なっちゃんはぶどう楽しみな顔で、いつも十五分かかる買出しを十分で済ませてコンビニから帰ってきた。
「あ」
 わたしが、お茶を、入れていたら、横から清水さんが、
「立野さん立野さん、あたし、それ、飲みたいです。いーですか」
 手を伸ばして取った小さな缶、は、梅昆布茶の缶、だった。
「いい……けど。あれ、それ、いつからあった?」
 もうすごくずっとまえから置きっぱなしの缶、だったから、なっちゃんに確認取ったら、なっちゃんも、さあ? って小首を傾げた。
 確か……いまはもう辞めちゃった社員さんが前に、好きで飲んでた……ような。でも、変な匂いしないし、清水さんも、適当に、大丈夫大丈夫って言うから、お湯、注いで出してあげた。
 清水さんは平気そうに梅昆布茶を飲んでいた、のに、
「ああ!」
 突然声を、あげたから、
「あれ、やっぱりダメそう? 飲んだら変な味する?」
 お茶の心配をしたら、
「じゃなくて」
 お茶のことじゃなくて、
「あたし、今また立野さんのこと立野さんていいました?」
「……そう、だね」
 すごく思いっきり立野さん、て呼ばれて、笑った。清水さんは、あちゃーと、机に突っ伏して、
「もうね、心がね、拒否ってるんですよー。植田。おのれ植田。植田には『クン』で十分なのに、立野さんが植田さんになったならやっぱ『クン』じゃなくて『さん』じゃーん。て、思ったら、なんか、ねえ」
「えええと」
 どうして、みんなそんなに己陽くん嫌い、なんだろう……うん、あの、嫌い、じゃなくって、なんか、こう。そういう扱いをして楽しんでる、ような気はする、んだけど。意外にいじられキャラ、なのかなあ、どうかなあ。ぜったい違う気がするんだけど、そう、なのかな……。よくわからない、けど。
「あの、わたし、仕事では立野のままだから、立野でいいよ?」
「え、夫婦別姓ですか!?」
 そうかそういうのもありか、って驚くやら納得してるやらの清水さんに、
「じゃなくて、書類とかは植田だけど、普通に呼ぶのは、前からのお客さんも混乱するかなと思って。名札変えるのも面倒だし」
 だから、なっちゃんもずっと、立野さん、て呼ぶし。
 ねえ、ってなっちゃんに同意を求めると、なっちゃん、そーですねーって、コンビニでおにぎりだけ買ってきたの食べ終えてて、いただきます、って、ぶどう、嬉しそうに食べてる。
 清水さんは、ちょっとびっくりしたみたいに、
「すごい、奈津さんぶどう好きなんですね……」
「うん、大好き。あ、でもね、高橋君とか、嫌いなの。小さいのいっぱい食べるのが面倒なんだって」
「え、あれ、でもさっき」
 清水さん、あれえ? って思い出しながら、
「もうほんっとに、ぶどう、たくさんもらったから、さっきちょっと高校寄って、仲の良かった後輩とかにも配ってきたんですけど、それで、テニスコートに高橋少年も発見して、炎天下だけど、午前中で練習終わるって言うし、保冷材あったし、試しにぶどう、いる? って聞いたら、嬉しそうにいるっていうからあげてきた、んですけど。あれ、嫌い? どっちかっていうとすごく好きそうに……」
 見えたんだけどなあ、って清水さん、小首傾げてたら、なっちゃんの携帯が鳴った。すぐに切れたから多分、メール、で。
「あはは」
 なっちゃん、見て見てって、携帯の画面、わたしと清水さんに見せてくれた。
 高橋くんからのメール、だった。
『なんか、清水先輩にぶどーもらったから、帰り、家寄って。奈津好きじゃん。おれあんまりだけど。今から会社寄ろーかと思ったけど、おれ汗だくだから帰る』
 わたしと清水さん、顔、見合わせて笑った。
「なんだ、奈津さんのためだったのか」
 なっちゃんは、帰りにもぶどうが食べられるって喜ぶ。
「仲良しだね」
 わたしもぶどうを頂く。
「あ、甘い」
 おいしいねえって、ちょっと幸せ噛み締めてたら、
「で、立野さんは?」
 って、言われて、なにが? って表情だけで聞き返したら、
「立野さんも、なんかこう、一見生ぬるいながらもほほえましい話題、ないんですか? いや、こう見えて新婚さんだし実はありありですか!?」
「そう、いえば……」
 新婚っていわれて、そういえば新婚だった……ってちょっと改めて思ってどきどきしながら、
「この間の花火大会のときにね」
 でも、実はまだ、希望してる社宅の空き待ちで、わたしはまだ、実家に住んでる、んだけど。己陽くんは、社宅が空くまで社員寮、だから、時間が合うときはできるだけ食事を作りに行ったりとかは、してる、んだけど。
「己陽くんの同僚のひとと、偶然会って、ね」
「それで?」
 清水さんとなっちゃんに、すごく、じっと見られて、うわ、そんなたいしたことでもないんだけど、と思いながら、
「ええと、それで、ね。わたしたち、式とか挙げたわけじゃないから、けっこう、結婚してるの知らない人が多くて、ね。同僚の人に己陽くん『おまえの彼女?』って聞かれてて、それで……」
「それで?」
 あの、だから。
「……お」
「お?」
「……おれの、嫁さん、って」
 清水さんと、なっちゃんが顔を見合わせた。から。
「ご、めんなさい。つまらない話題だった……?」
 わたし、は、なんか、ちょっと幸せ、だったんだけど。幸せって言うか、嬉しくて、笑っちゃったんだけど。
 花火の人ごみで、はぐれないように、じゃなくて、なんかもう、己陽くんの手、掴んで、離したくなかったんだけど。離されても、離さない、けど……。
「嫁さんっ!!」
 突然清水さんが叫んだ。
「あああああ、そうだった。花嫁姿見てないから実感なかったけど、立野さんお嫁さんだった。ていうか、ウエディングドレス着たそのもののお嫁さんじゃなくて、嫁さん。嫁さんっ。奥さんってより、嫁さん。植田クンの嫁さんっ!! ある意味、グッチョイス。このやろ植田クンめっ」
 ……なんだか、よく分からないけど。清水さんが元気で、なっちゃんと笑った。
 なっちゃんがあくまでもぶどうを離さないまま、
「それで、立野さん、新居、いつ決まるんです?」
「一応、来月頭には引越し予定、なんだけど。ずれちゃうと、己陽くんがいなくなっちゃうから、そうするとひとりで引越しするのはしんどいなあって、ちょっと、今のところそれが不安、かな」
「あ、植田クンの海外勤務とやら、決まったんですか」
「そう、九月の中旬から、とりあえず、年末まで」
「寂しーですね」
「そー、だね。だから、遊びに来てね」
 寂しい、けれど、きっと。
 九月の中旬が来るのも、年末になるのも、過ぎてしまえばすぐ、なんだろうな、と思う。過ぎて、しまえば、己陽くんにプロポーズされたのも、婚姻届を提出に行ったのも、すぐ、だった。
 このところ忙しかった気がする、から。
 今日は、お昼の分とは別に清水さんが大量にくれたぶどうを、ゆっくり、己陽くんと食べよう。
 うん、そうしよう。





 植田クンの話を書け、って感じですね、すみません。
 本編では植田君と立野さんの婚約が決まったところまで、ですが、その後日記の小話やら30の質問、を経て、なにやら時間の流れをリアルタイムにすると、なんだか、こういうことになっています、です。
 突然読まれた方には、ええなにごと!? という時の流れになっていて申し訳ないです……。
 いつか……いつかっ。小話とか、まとめたときに、ああこういうことね、と読んでいただければ……。いつまとめるんだよって感じですが、はい。

 相変わらず、起承転結もヤマもオチもない、日常の彼女たち、をお送りいたしました、です。


8.15(火曜日) 今日は母方の法要でした。お経三昧


 
昼食
本日の昼食。
 …すごくすごく糖分取りすぎな気がしました。 おぶは食べてません。







都庁
 写真ついでに。
 東京行ったときに、夕食を取ったビルから撮った都庁。すぐお隣。








 金曜辺りから日曜いっぱいまでどうもメールフォームの具合が悪かったようです。
 もしもその辺りでメールを送って下さった方いましたら、ええええと、届いてませんよおお、ということで。すみません。よろしければ再度チャレンジしてみてやってください、です。


8.14(月曜日) お盆


 濃い生茶の広告に
「苦い濃いより 甘い濃い」
 とあるのが、どうにもこうにも
「若い娘より 甘い娘がいい」
 と見えてしまって、人としてすごくどうなんだろう、とひっそりこっそり思わずにはいられなかったのは、上京して一日目のJRの中でした。
 電車広告っておもしろいなあ。普段あまり電車に乗ることがないので、きょろきょろしてしまいます。

 せっかく上京するので、執事喫茶にいきたいね、と話していたのですが、どうにも予約をとれずに断念したわけですが、ちょっとよいホテルがお手軽価格で取れまして、ロビーに到着したとたん「お荷物お持ちいたします」とか、もうそれだけでぷちセレブ状態でした。
 ひごろどんなセレブでない生活してんだい。
 都庁近くで一晩を過ごしました。
 ……建物が高い。都会でした。
 新宿駅出たらすぐに都庁の建物とか見えるもんだと思ってました。だって高層だし! しかし周りの建物も高層でした。
 うむう、都会いいいいい。

 上京二日目、12日は雷雨がひどいねえ、と言いながら上海しろさんたちと合流しましてお話したりしました。
 ええええと、創作者が全部で五名。
 漫画や文章を書くときに、音楽を聴くか、創作しているお話のテーマソングがあるか、という話が興味深かったです。
 すごい、みなさんなかなか熱く語ってました。
 ていうか、……そういう音楽、あるんだあ、とわたしは感心しきり、でした。
 わたしは、ない、です、よ。えええと、はい。音楽聴きながら書くこともないですし(テレビは付いてますが)

 興味深かったです。ひとそれぞれなんですね。

 と、そんなこんなで楽しい東京物語でした。
 で、もって。
 昨日は(身内ではないですが)おつうやで、今日はお葬式でした。いろいろ、いろいろ……考えることが多くありました。
 そして、ただいま午後四時。
 今から身内の法事です。ふつーにお盆のお経をあげてもらいにいくのです。
 その後は親戚と食事会です。おなかいっぱい食べてまいります。行ってきますです。
 ところで東京あたりの停電はどうなったのでしょうか。朝のニュースしか見てません。世情に疎すぎです……。


8.10(木曜日) 明日とあさっては例によって上京してまいります


 本日のまいりとるしすたー。

 パソコンも新しくなりまして、処理の速度も速くなったので、やっと、妹にも「使っていいよ」と言うことができるようになりました。
 以前のパソコンがどんだけ処理が遅かったかって、短気者には我慢との戦いが待ち受けていたのでありまして、あまりの反応の遅さに我慢できずに妹に「叩けば直る」とかって叩かれてフリーズさせられて以来触らせることができなかったくらいだった、わけ、なのです。が。
 パソコンの立ち上げ方もままならなかった妹も、ぼちぼちと、好きな場所でW-nds.のDVDが見たいがために頑張りました。……単にスイッチ押せば立ち上がって、DVD入れれば勝手に再生してくれるわけなんですが……。日ごろパソコンを触らない人にとってはなにやら一大プロジェクトみたい、ですよ。
 俺はやったぜ、みたいな、達成感があるっぽいのが見てておもしろいです。初心忘れるべからずです。
 ところで。
「ねーねー、デジカメの写真見たい、音楽の編集とかはどーやんの、あとなにができるの、どーやんの、ねーねー」
 とうるさいので、パソコンナビとやらが付いているので、
「写真見たいときー、とかで探して、触って覚えなよ」
 触って覚えなよ。よしわたし、いいこと言った!
 妹は、
「え、パソコンてそんな便利機能があるの? なんだ、すごいな」
「どうだ、すごいだろう」
「じゃあ、悲しいときー、とかもある?」
「………………さあ」
 意外にある、かも。……いやどーなんでしょーか。




 そうそう、おやびんは銀ギツネのフォクシーさんです。彼のビジュアルはともかく(ともかくとか言ってますよ)アニメで、実際に呼ばれてたのがかわいかったです、はい。


8.9(水曜日) 仲良し


 おぶ と おやびん に癒されます。
 下の白くて丸いのが(多分)あざらしでおぶで、かえるがおやびん。あざらしとかえる
 おぶはいつだったかけっこう前に友人に誕生日プレゼントでいただきました。パソコンをするときに抱っこしてるといい、とかなんとかのぬいぐるみさん。
 先日の猛暑の休日に丸洗いしたところなのでほかほかぴかぴかです。若干肌(布)が冬仕様なので夏は抱き締めると暑いですが、ちょうどいい枕になります。
 いつかそのうちに、洗ったはいーけど乾ききってなくって内部からカビが広がってきて手の施しようがなくなって処分しなければならないじゃないかと思ってはいるんですが、なかなかどうして、ほわほわ真っ白です。
 おやびんはおやびんです。かえるおやびん。確か、ちょうどワンピース(マンガ)を読んでいて、おやびんとかゆー人が出てきてて、それで「おやびん」
 柔らかくて丸いものに癒されます。ぬいぐるみとか赤ちゃんとか。
 ………………………………………………………………。
 ……………………いえあの、寂しい人みたいですね、とか突っ込まないでやってください。


8.8(火曜日) カードの王様


 会社からですね、カード屋さん(?)が見えます。
 なんか、対戦カード? なんですか?
 えええと、カードゲーム??
 よくわからなくってあれですが、漫画で、立野真琴さんの「カードの王様」に出てくるショップみたいなですね、おそらく、そーゆーカードを売っているんじゃないかな、と思うのです。
 国道沿いにぽつんとあるお店で、ひっそりとしているように見えるのですが、夕方になると子どもたちが集まってきて対戦をしています。お店の軒先で。ちょうどお店で日陰ができて、涼しそうに。楽しそうに。
 いえ、すごく遠目なんですが、雰囲気が、なんか、ほのぼのします。
 外で遊んでる、というのが。夕涼みがてら、というのが。
 夕涼みかあ。むかし、おばーちゃんと軒先でババ抜きしたなー。風でトランプ飛んでっちゃって大変だったよー。近所のおばちゃんたちが気軽に話しかけてきてくれたなー。お祭りで取ってきた金魚を飼ってたゴミバケツひっくり返したりしたなー。アイスは早く食べないと溶けてきちゃって大変だったんだよー。
 と、ひとり古きよき時代思い出しなどしたりします。
 クーラーの効いた部屋も快適ですが、夕涼みもいいですよね。
 そう、夕涼み。
 ステキな日本語。
 何の話でしたっけ。そうそうカーゲームのお話。
 カードゲーム屋さんのお話、でした。
(うむ、まとまらない……)


8.7(月曜日) 専門知識


 会社にですね、二ヶ月に一度くらいの割合でですね、常備薬の点検に薬屋さんが来てくれます。
 使った分だけ後払いでお金を払うのです。
 風邪薬の使用率が多いですね。
 使用率の高いものは回転も速いのですが、使用率が低い上に、使用料の少ないもので、虫刺されには○ヒのム○は、なんか、もしかしなくて、わたしが入社したときからずーーーーーーっと同じものが使いかけのまま置かれているような気がします。
 あと、マキ○ンとか。
 ……まだ効くのかなあ、と思いながら、ずーーーーーっと使ってたりします。
 薬屋さんが来ると、いろいろ、薬ハテナ事に答えてくれるので勉強になります。
 専門の知識を持っている人はすごいなあと思います。
 あんまり長続きはしませんが、わたしも「勉強せねば」と思います。海外旅行に行ったり洋画を見たときだけ「英語習いたい」と思ったりするのと同じで、超短時間……なんですが。


8.6(日曜日) 生存が確認されました


 過ぎてしまえばそれなりにはっきりと「この一週間(くらい)ちょっと心がささくれ立っておりました」と言えるのですが、その真っ只中にいるときは、なかなか冷静になれないものでございます。
 とか、とか……。

 ええええと。
 セレブティーパーティーを催したり、パイレーツオブカリビアンを見に行ったりしました。
 ティーパーティーって、(主にわたしの)お気に入りケーキ屋さんのケーキを友人宅で友人と楽しく食しました、というだけのことなんですが、ステキ食器でお茶を出してもらったり、出だしの気分はなかなかセレブでした。本当のセレブがどんなもんかはとんと存じ上げないのですが、「あ、ケーキのお皿も出さなきゃ」と言う友人に、
「洗い物増やすのも悪いから、いいよ、この、ティーカップの受け皿で」
 とか、
「ケーキ食べたら、今度はしょっぱいもの食べたいね」
 とかってスナック菓子食べたりとかで、所詮骨の髄から庶民でした。
 そのまま夕飯になだれ込んで、特売で購入したマグロで漬け丼にして食べたらこれがおいしくって幸せでした。
 世の中には、イヤなことも幸せなことも、すぐそこにあります。あるんだなあと思います。
 せっかくいろいろなことを見て聞いて感じて時間を過ごしているんだから、きちんと、それらの経験を生かした、生かせる自分に、女性に、大人に、なれたらいいなあ、と思ってはいますが……果たしてどんなもんなんでしょーか。ね。


 あ、映画は面白かったです。長丁場でしたが。続いてますが。
 とりあえず、三部作とゆーのなら、第一部を見直したい、と思っていたら、家にありました。DVDが。あれ、いつの間に。
 お盆休みにでもゆっくり見たいなと思います。
 ただひたすらオーランド・ブルームさんを目で追いかけたい、と思います。その合間にストーリーも確認します。

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