日記……のような……


2006.6〜


6.30(金曜日) モーニング娘。いま何人??


 通勤途中、女学生さんのふたり組みを毎日見かけます。
 テスト期間中はふたりで単語帳を覗き込みながら、雨の日はかわいらしい傘をさしながら、いつも愛らしく元気に登校していく姿はわたしのこころのリトルオアシスです。
 そんな彼女たちが、ここ最近、なぜか別々に歩いているではありませんか。車道を挟んで道の両側に分かれてひとりずつ、歩いています。
 ええーーー??
 気になること一週間。
 今日はまた、以前のように仲良く笑顔で歩いていました。なんだかよくわからないけれど、よかったよかった。天気は生憎の曇り空ですが、その雲間から一条の陽の光を見たような(ひとり勝手に)爽やかな気分になりました。
 仲良きことは美しきかな、です。


6.29(木曜日) 10年来の


 ふと目に付いた会社で使用している電卓、です。電卓さん
 わたしが入社したときからあります。かれこれ丸10年になります。入った当初も「古臭い電卓だなあ」と思った電卓は、部長が入ったときにもあったそうです。えええと、じゃあかれこれ15年はよゆーで存在している、と。
 昔の機器は丈夫ですよね。頑丈ですよね。
 立派にばっちりがっちりお役立ちアイテムです。すっかり使い慣れてしまって、この、重みのあるボディーと押し心地は仕事のナイスパートナーです。
 お客さんの前でうっかり見せると、皆さん声には出しませんが一様に「古っ」という顔をされます。それもまた楽しいのです。

 ちなみに、電卓の下のほうに書いてあるのは落書きではなく覚書です。
 「3.30578」とあるのです。
 土地面積平方メートルをこの数字で割ると、坪数が出てくるのですよ。
 100平方メートルなら30.25坪です。
 これからも頑張ってわたしと一緒にお仕事をしてください。
 じゃん。


6.28(水曜日) ランチタイム2


 昨日のそうめん話ですが。
 会社のランチタイムは、わたし、いつもひとりぼっちです。自分の分だけそうめん作ってひとりでずるずる食べます。
 たまに、お昼時に時間の空いた友人がお弁当を持参して遊びに来てくれます。この辺りは「この、季節 この、日」の立野さんとこに遊びに来る植田クン、な感じです。そーゆー元ネタがあったのでできたお話でもあったりしたりしたりします。
 誰かが遊びに来てくれると、休憩の一時間だけですがちょっとうきうきします。どうぞお気軽に遊びに来てください☆ そしてよければついでに家でも建ててください(笑)


6.27(火曜日) 食い意地大王


 最近のお昼はそうめん、です。
 会社、なんですが、ささーとそうめんゆでてささーと食べます。食べたときはけっこう満足なんですが、終業時間が近付いてくるにつれ、なんだか、倒れそーなくらいお腹が減ってきます。もうちょっとこうエネルギーになるものを食べたい気がします。
 なんかないかなあ、と考えました。…………豚肉、とかささっと湯通しして一緒に食べるのはどーだろー?
 ……いやしかし、会社に豚肉……。
 会社の冷蔵庫開けたら豚肉ってどうなんだろう。うんでもまあ、お客様のこどもさん用のジュースが並んでいるところにめんつゆ入ってるし、いまさら豚肉くらいどーってことないかな、そうかな!?
 とか、考えたりしたりしている最近です。
 麺類ってすぐにお腹すきますよねえ。
 じゃあちゃんとお弁当作れって話なんですが……。





 昨日日記より。
 「海老茶色」という色もちゃんとあるそうです、ね。ご報告ありがとうございます。
 うん、あった、ありました。ちゃんと調べてから書かねばならないですね。すみません。でも間違ったこと書いていてもちゃんと指摘が入るので、なんかのほほんとしてしまいます。お話で間違えちゃダメだと思いますけど、日記は、ああ芳雪さん、またあほなこと言ってるよー、と笑ってやってください。そして指摘もしてやってください。そしてわたしはまたひとつ賢くなるのです。うは。
 ……いえ、あの、本当にありがとうございました。
 色って、もー微妙な違いですごい種類あるんでしょうけれど、その些細な違いをものともせずに名前をつける感性がすごいです、よね。


6.26(月曜日) どうも週末日記サボり気味ですね……


 お風呂にはペットボトルに二本分くらい水とかお茶とか、マンガとか雑誌とか小説とかマンガとかを持ち込んでゆっくり半身浴などしていますです。
 が! すごく、ぶっちゃけ、お風呂は好きじゃありません(いろいろ問題発言)
 からだ洗うのとか、頭洗うのとか、すごい、めんどーだと思います。
 一日が36時間くらいあれば、お風呂に入るのも36時間おきでいいのに……としみじみ思います。
 かといって、入らないと気持ち悪いですし困ったものです。勝手に困ってろって感じですが。
 あ、でも温泉とかで友人とのんびり入るのは好きです。でも友人宅へ遊びに行って、一緒にお風呂に入ろうよ、というと、大抵大却下されます。ちぇー。
 やっぱいやなもんなんでしょうかどうなんでしょうか。
 あ、女性で。女同士で。異性だとこれはまたいろいろ別の話で……。
 って、友人たちと、温泉行きたいねー、という話をしたので……ええと、なんとなく……。




 ぜんぜん今日の話題と関係ないんですけど、23日にっきの色の名前で、
 えいびちゃいろ、って「葡萄茶色」って書くんですね。へー。とあらためて思ってみたので感心してみました。
 父親とかおばーちゃんとかがよく使う色の名前だったので、なんとなく、「海老茶色」だと思ってました。……なんとなく。




 ちなみに本名の解析は↓

27%は柳煤竹(やなぎすすたけ)でできています。
26%は
白茶(しらちゃ)でできています。
25%は
老竹色(おいたけいろ)でできています。
9%は
紫苑色(しおんいろ)でできています。
8%は
松葉色(まつばいろ)でできています。
3%は
柑子色(こうじいろ)でできています。
1%は
玉蜀黍色(とうもろこしいろ)でできています。
1%は
青紫(あおむらさき)でできています。
本名の解析結果を調合すると
#908e73になります。

 だ、そーです。調合結果、暗っ。
 全体的には、なにやら頭悪そーな雰囲気がそこはかとなく……。


6.23(金曜日) 成分解析 with 和色大辞典


芳雪の解析結果

芳雪の40%は紺桔梗(こんききょう)でできています。
芳雪の25%は
葡萄色(えびいろ)でできています。
芳雪の21%は
青竹色(あおたけいろ)でできています。
芳雪の4%は
錆御納戸(さびおなんど)でできています。
芳雪の3%は
薄雲鼠(うすくもねず)でできています。
芳雪の3%は
葡萄茶(えびちゃ)でできています。
芳雪の1%は
黄茶(きちゃ)でできています。
芳雪の1%は
紅桔梗(べにききょう)でできています。
芳雪の1%は
紅緋(べにひ)でできています。
芳雪の1%は
砺茶(とのちゃ)でできています。
芳雪の解析結果を調合すると
#665c83になります。

 だそーです〜。細かっ。


6.22(木曜日) これがわたしの?


 なんかちょっとカラーが変わった? 
 と前回の未だ生まれない花020を書いた後に言われまして、なんとなく、自分にチャレンジ、の今回「021.潰れた苺」です。
 なにがどうチャレンジなのかよくわかりませんが……。書きたいように書けばいいんだよなあ、と。
 文体とか、内容とか。
 それよりはよ話を進めなさいって感じですよねそーですよね。
 わたしの頭の中では、この話、001からずーっと季節は梅雨前な感覚なので、とりあえず、季節を梅雨にしたいです。それから夏。
 うん、そんな感じで☆


6.21(水曜日) エレガント〜


 なんか、風呂に入った父が、すごい勢いでなにかを呟いてたなあ、とは思ったんですが(怒鳴る、というほどではなく)
 わたしも、お風呂のふたを開けた瞬間に叫びました。「ぎゃああ」

 薔薇が……薔薇が、お風呂に浮いてた……です。え、なんで?
 ほんとーに、バラの花がく丸ごとたくさん浮いていてわたしがかたまりました。
「……バラだ」
 なんか、妹が、雑誌の「貴方のお誕生月に、貴方の年の数だけバラの花をプレゼントします」企画に応募して当たったそーです。
 妹の誕生日は先月なんですが、バラをもらいに行ったのは、昨日、だったらしーです。
「あ、そう……」
 他に、なんと返事をすればよかったと……。

 なんだか高そうなきれいなバラでした。なぜそれをいきなり風呂に浮かべるのか。
「ちょっとゴージャスな気分味わえた?」
 と、聞かれても。
 桶でお湯をすくうと、桶に花が入り込んでくるし、頭洗うときには、桶に入った花なんて見えないから、花ごとかぶっちゃうし、痛いし、いらっとするし、でもなんか、キレイなお花に対してすごく、ひどいことをしている気分になったりしました。
 あと、すごいバラの香りが……。
 なんか、かえって落ち着かないバスタイムでした。
 この風呂に入らねばならなかったおとーさんの気持ちを思うと……なにやらいたたまれません……。




 昨日のテレビ話。
 マジシャンのセロさんは、ぜったいマジシャンじゃなくてエスパーだと思います。


6.20(火曜日) そういえば(ネタばれ)


 映画「花よりもなほ」を見てきました。
 岡田くん岡田くん岡田淮一くん。
 じゅんいちというと初恋のあのコを思い出します。そんなことはともかく、岡田くん。

 喧嘩にぼろ負けして便所に突っ込まれるアイドル……。すてき。
 役者さんてすごいなあと思います。頑張れお侍さん、と思って見てしまうので、お侍さんの仮面をきちんとかぶってるんだなあと思います。
 えーと、父の敵を探して江戸にでてきたお侍さんのおはなし。ぼろぼろ長屋の住民とのふれあい。お向かいの未亡人とのほんのりらぶ。はたしてあだ討ちは叶うのか、成功するのか。
 てゆーか、あだ討ちってそういうシステムだったんだっ!?
 成功すればお上から報奨金(?)がもらえたりとか、なんかもう民の娯楽というか、ひとの生死がかかってるのになんかすごいなあ、とそんなところばかり感心していました。
 でもやさしいお話だったと思います。
 途中途中、忠臣蔵のお話が織り込まれていたり、お犬様の時代だったり、日本史に疎いわたしには微妙にノリ切れなかったところもありますが、そのあたり、詳しい方にはなお、おもしろいのではないか、と(あるいは興ざめするか……)

 お侍さん(岡田くん)のおじが、どーしても、どーしても、向かいの未亡人さんの息子(8)を国を出て三年のお侍さんの子供にしようとするところがおもしろかったです。
「おじ上、わたしはまだ国を出て三年です。こんな大きな息子ができるわけないでしょう」
「いやしかし、最近の子供は成長が早いからなあ」
 とか、そんなばかな、のそーゆーやりとり、好きみたいです。
 時代物はよくわからないのであまり見ないのですが、なんか、おもしろかったです。



 それからアニメ話。

 何回か前のBLOOD+を見ました。話には聞いていましたが、リクくんほんとに死んじゃったよ。ええ!? わたしはこれからなにを楽しみに続きを見ればいいのでしょうか。その後のカイくんの成長っぷりを差し引いても心の穴が埋まりません。
 それから何回か前の獣王星。トールがサードにはめられてトップと対決する回。ぼちぼちトールは大人になるんだったでしょーか。声優さんが堂本光一さんに変るんでしょうか。そんなことより、サードの声が気になって仕方ないです……。なんか、いやん。いつも眠そうな声に聞こえます……。ティズは原作ではあまり好きじゃなかったんですけど、動いて喋っているとかわいいですね。
 あとはサムライ7。最初のほう、あまり真剣に見ていなかったんですけど、おもしろい気がします。もっとちゃんと見ておけばよかったです最初から。


 そしてマンガ話。

 花とゆめ。スキップビート。わあ。いきなりご対面しました、敦賀さんとしょーたろー。どきどきします。しかし、足、長いですね。すごく長いですね。何頭身なんだろう。とか、どうでもいいことが気になるこの頃です。はいからさんが通るの、少尉も足、長かったなあ、とか思い出します。
 あとNGライフがかわいくって仕方ありません。連載ということで、ポンペイ時代も絡んできてより笑えます。かっこいい設定なのにへたれまんさいの主人公君に癒されます。

 以上、ねたばればれ話でした。


6.19(月曜日) 立ち直れず……


 それは土曜の夜のお話。
 お風呂に入っていて、からだを洗っていて、そこで気が付いたのですが。
 ……二十歳のお祝いに母に買ってもらったブレスレットが、ない。がびん。
 ああ、うん、止め金具がなんとなくバカになりかけているなあとは思ってたんですよ。なんかなー、どっかで直してもらわないとなーと、思っていた、ところだったのですよ。
 間に合わず……無念っ。
 かれこれ12年、身につけていたものなので、あるのがあたりまえ、という感覚だったので、ないわけがない、という腕に、なかったときのショックは今思い出してもショックです。日本語がおかしーくらいがびんでした。
 土曜は出勤だったので、朝はあった記憶があるので、家か、車の中か、会社か、に落としたはず、なんですが、とりあえず見つかりません。
 まだまだショック中。
 ……プラチナ、だったのに(そこか)

 うんでも、ほんとに、肌身離さず、だったので、もしも貴金属記憶読み取り機とかあって、そこにかけられたら、わたしの赤裸々な日々が映し出されることでしょう。一年365日のうち、はずした記憶があるのは、年に一度の健康診断のときくらいです。
 ……という、なんとなく寂しい気分なのです、でした。




 という気分のなかでも、ひとことメールなど、頂きましてありがとうございます。
 猫にゃの排卵日情報、とか。
 あ、あと、漫画ブリーチは、ワンピースを貸してくれた友人の本棚にブリーチも並んでいたので、すごい、勝手に、ワンピースを返したら替わりに借りてくる予定とかあります。いやもう、すごく勝手に。心配してくださった方、ありがとうございます(笑)

 ちなみに、16日日記の本が見つかりません。いえ、ネットで買えばすぐなんですけどね……。


6.16(金曜日) そうなの? の月のモノ


 ネット世界をうろついていまして、ちと気になった言葉。それは「月経コントロール」
 すごく、なんだか、気になります。
 以下、生理話。


 以前から気にはかけていた「布ナプキン」なんですが、これはもう、すごく、「それはないだろ」と思っていました。使用中は気持ちよさそうですが、使用後が……どーにも、わたしの手には負えない……と思っていました。え、だって、どうしろと?外出先から、その汚れ物を持って帰れ、と?
 そんなばかな。と思っていましたし、今も思っています。
 でも、この、月経コントロール、というのとあわせて考えると、ああなるほどー、と思わないこともありません。
 コントロール、できるらしーですよ。月経が。トイレに行ったときに出す、みたいな。
 なんでも昔の女性はそうしていた、とか、なんとか。
 わたしが初潮を迎えたころと比べても、生理用品はものすごい進歩というか、使いやすくなっているというか、とにかくそーなので、それ以前は一体どんなものを使っていてどーしていたんだろー、という疑問がないわけではなかったのですが、いやそれにしても、そんなまさか。
 (露骨ですみません)出てくるときはわかるっちゃあわかるんですから、それを我慢すればいい……のでしょう、か? ええー??
 でも、トイレに行ったときに、自由自在に出すことができれば、それは、布ナプキンだって、昔のひとの、そんなに多分吸収力のない生理用品でだって、なんとかなる、ような気はします。
 よくよく考えてみれば、月に一度、自分の意思とは関係なく自分のからだから垂れ流されるものがあるって……、なにかおかしい気はします。そんな、垂れ流し状態って、意思と無関係って、生活がままなりません、よねえ。
 ……そういえば他の動物はどーなんでしょうか。犬とか猫とか飼ったことがないのでそういうレベルでもよくわからない上に、繁殖期とかあったりしてひととはまたぜんぜん違うんでしょうけれど……。

 で、いかに月経のコントロールをするか、という本があるらしーので、ちょっと探しに出かけてきます。古本屋さん、とか、に。
 新刊で買ったり、ネットで買ったりすればびっくりするくらい早く手に入ると思うんですが、本屋さんめぐりもまた楽しいしーということで。
 そんな夢みたいなことが実現するかどーかはともかく、興味があるうちに、できそーならチャレンジしてみたいと思います。実現したらばんざい三唱。


6.15(木曜日) 本日の我が家


・意味不明なもの。
  ごきぶり避けマットの上に置かれたごきぶりほいほい。

・なんだかなーと思ったもの。
  ごきぶり避けマットの上に置かれたごきぶりほいほいの中に捕まっていたごきぶり。


 ……ごっきー話ですみません。


6.14(水曜日) 心の旅


 最近友人に漫画のワンピース全巻借りて読んで、頭の中はワンピースモードです。

 ↑とは違う友人宅へお邪魔した際、机の上に九州への旅、というパンフがたくさんありました。ブルートレインでの旅を計画して入るモヨウです。
 スペースワールドとハウステンボスの入場もセットです。へーゴージャスな旅だなあ。と思って見ていると、なんと! なんか海賊船に乗る! というプランもあるらしーですよ、海賊船!
「すごいな、海賊船だって。男のロマンだねっ」
 と小学生の息子サンに話を振ったのですが、あっさりスルーされました。
「えー、海賊船、かっこいいじゃんー」
 どうも彼はドラゴンボールに夢中の様子です。そうか、ドラゴンボールか……。時代は繰り返すんだなあ。

 ワンピースを読んでいると「ありがとう」と「ごめんなさい」がきちんといえる人間になれるような気がします。「ありがとう」と「ごめんなさい」くらいは、タイミングをはずさずに、素直に言うことのできる人間でありたい……と漫画で学習をする日々なのです。
 次はブリーチを借りよう。よろしく〜。


6.13(火曜日) 滞っているお話ばかりですみませんのココココココメント返しというか、オマケ小話返し、です。


 月、ゆらりに「ハッピーエンド希望。妙に共感します」


 友人に手を引かれて、ベランダに出た。
 中学校の、音楽室の、ベランダで。
 もうすぐ、部活が始まる時間を気にしながら、
「もうすぐ、顧問の先生来るよ?」
 と言うと、
「先生が来るまで。ね、来るまででいいから、付き合って」
 友人は、かわいく笑う。
 ふたりで、ベランダにこっそり出る。本当は、ベランダには用事がない限り出てはいけない決まりになっている。先生に見つかったら怒られる。でも……。
 友人の目線をたどって、由羽も、学校の、グラウンドの遠くを見た。人数が多い野球部の中の、友人が言うところの「辻君」がどこにいるのか、由羽にはよくわからない。
 友人は、ちゃんとわかっていて、好きな、男の子を見ている。
 由羽はグラウンドの反対側を見る。こちらも、人数の多いサッカー部の、中の、ひとりを、見つける。
 友人に、
「サッカー部、杉田君は? いた? あ、いるね」
 指を差そうとするのを慌てて止めて、由羽は顔を赤くした。
「どうして、指、差そうとするのっ」
「ああっ、ごめん、つい、なんとなくっ」
「……わたしも辻君、指差していい?」
「え、だめ。それはだめでしょうっ」
 だよね、とふたりで顔を見合わせて笑った。
 グラウンドでは、
「あいつら、まーたベランダ出てる。違反じゃん。センセーにチクっとくか」
 音楽室のベランダに出ているふたりを見つけた友人に、グローブで肩を叩かれた靖宏が、
「やめとけば?」
 と、どちらかといえばどちらでもいいように、
「女子が見てるのなんて、好きな男子とかじゃないの?」
「え、まじ? じゃあオレかもしんない?」
「……それはどーだか知らないけど」
 本当にまったく、そんなことは知らないけれど。
 靖宏はベランダのふたりを見る。視力は悪くない。が、同じクラスでないふたりに見覚えはない。ひとりは、野球部辺りを見ているよう、だった。もうひとりは……。
 視線をたどると、サッカー部を見ている。ふうん、と思う。
「特等席だなあ」
 なんとなく呟いただけで。
 先輩に声を掛けられて、飛んできたボールを追った。
 音楽室の、真下の、美術室のベランダから身を乗り出したたか子が、
「由羽! 由羽! あんたたち、またベランダ出てる? 今、合唱部の顧問のセンセー、渡り廊下渡って行ったから、早く中に入りなよ」
 由羽も身を乗り出して、下の階を覗き込んで、
「あ、イトちゃんだ。今日美術部、何時に終わる? 一緒に帰ろ」
「わーかったから、早く中に入りなさい」
「はあい」
 音楽室に戻ろうとして、由羽はもう一度、グラウンドを眺めた。
「あ」
 なんとなく、野球部の、あのひとが辻君、だったけ? と、思っただけで。
 友達に急かされて、慌てて教室に戻った。


 本編がアレなので、当たり障りのない、中学生時代風景、なぞ書いてみました。
 共感してもらうことができる、というのはすごく貴重なことだと思います。この先もそんなふうに書いていけたらいいなと思います。いえもうほんとーに。


 
声と手のひらそれから笑顔 に「大大大大大好きです!!」


 いつものファーストフード店で、なぜか誰かを探す仕草をする佳乃子を、どうしたんですか? と雅巳が覗き込む。
 佳乃子は、いいえ、何でもありません、と言ってしまってから、ごめんなさい、と訂正をした。
「宮部さんは、今日はお店に来ていないのかなと、と思って……」
「賢治、ですか?」
 佳乃子が口にした意外な名前に、
「あいつに何か用事なら、呼び出しましょうか?」
「いえ、あの。わざわざお呼びするほどのことでも……ない、んですけれど」
「そうですか?」
「そう、なんです」
 ほんとうですよ、と佳乃子は笑ってアイスティーのストローをくるくる回す。そうしながら、なんとなく、店内を見回すので、
「やっぱり、呼びましょうか?」
 雅巳は慣れたように、ポケットに突っ込んでおいた携帯を賢治に繋げる。お忙しそうなら無理に呼ばないでくださいね、と、申し訳なさそうな顔をする佳乃子をほほえましく思いながら、
「その辺にいるらしいので、すぐ来るそうですよ」
「そ……うですか? すみません」
「気にしないでください。あいつもどうせ気にしてませんから。それより」
「それより?」
「傍にいるのですから、俺のことを気にかけてください」
 佳乃子は、一度、二度、まばたきをして。赤くした顔でうつむいた。
「いつも、雅巳さんのことしか、気にかけていません」
「本当ですか?」
「本当、です」
「では、顔を上げてください。うつむかないで」
 赤くした顔を佳乃子がゆっくりと上げる。満足したように笑った雅巳を、背後から賢治が蹴飛ばした。
「君たち、恥ずかしい会話禁止」
 なぜか賢治が一番恥ずかしそうに、赤くした顔で、
「それで、なんの御用ですか、佳乃子さん」
「あの……っ」
 意を決した様子の佳乃子に、
「はい?」
 きょとんと、した賢治は、佳乃子から佳乃子の携帯電話を差し出されて、もう一度きょとんとして、
「はい?」
 と小首を傾げた。それからぽんと手を打って、
「あ、メアドの交換ですか? 喜んで。何なら毎晩でもこれまでの雅巳君物語をメールしてあげてもいーですよ」
「え」
 ほんとうですか? と佳乃子は素直に嬉しそうな顔をする。
「こらこら」
 と雅巳がふたりの間に割って入った。
「賢治はテキトーなことを言わないように。佳乃子さんは、そんなメールを喜ばないように」
「喜んではだめ、ですか?」
「だめです」
「でも、ちょっと聞きたいです」
「聞いてくれれば、俺がちゃんと話します」
「そう、ですか?」
「もちろんです。ですから佳乃子さんのお話も聞かせてくださいね」
「……それは少し、恥ずかしいですね」
「大丈夫。笑ったりしませんから」
 本当ですか? と佳乃子が聞けば、ええもちろんです、と雅巳が答える。
 賢治は、もう一度、今度は正面から雅巳を蹴飛ばした。
「だから君たち、恥ずかしい会話禁止。禁止禁止、全面禁止」
 雅巳を押し退けて、佳乃子に話を戻す。佳乃子の用件は、本当にメールアドレスの交換、なのか。それとも携帯番号を教えろというのか。
 聞けば、佳乃子は、お手数をおかけします、という顔で、
「雅巳さんの、写真を、撮っていただけたら、と思ったんです」
 賢治は雅巳と顔を見合わせて、
「僕が、雅巳の、ですか?」
「ええ。宮部さんは、写真のお仕事をなさっているんですよね?」
「まあ、一応」
「雅巳さんも、舞台のお仕事をなさっている方ですから、きちんとした方に撮って頂いたほうが、わたしが撮るよりはいいんじゃないかと……」
「思ったんですか?」
「はい」
 ですからお願いします、と佳乃子は頭を下げる。雅巳と賢治はもう一度、顔を見合わせた。
「……君の写真くらい、どーとでも撮ればいいのにねえ」
 そんなことで呼び出されたのか、というふうに言いたかったらしい賢治の口調は、けれどどこか、嬉しそうだった。
「君も僕も、佳乃子さんにかかるとプロ、なんだねえ」
 携帯電話のカメラ機能の操作をしながら、
「違うんですか?」
 心の底から不思議そうに佳乃子に聞かれて、雅巳と、賢治と、ふたりして笑った。ふたりして、どこか誇らしげに、
「プロですよ」
 と雅巳が言う。賢治も、
「そう、プロですよ」
 だから任せなさい、と携帯のカメラを雅巳に向かって構えて。
「はーい、雅巳クン、目線こっちで笑って笑って。ファーストフード店の貴公子になったつもりで、ひとつよろしくー」
「……なんだそれはっ」
 雅巳が笑うと佳乃子も笑う。
 いつものファーストフード店の、いつもの時間。


 雅巳サン佳乃子サンワールドのリハビリを兼ねて書いてみました。突っ込まずにはいられないこっ恥ずかしさがウリなんじゃないかと勝手に思っています、ですはい。


 
ユワンに「続編きぼうです!!」


「……続編」
 ポツリと呟いたヨウシュを、おまえなに言ってんるんだ、と言う顔でユワンが覗き込む。
 炎天下の畑の真ん中で、鍬を担いだヨウシュは高い空を見上げた。
「なんか、今、幻のよーに、どっかからそんな言葉が落ちてきた」
「……どこからだよ」
 ユワンは眉をひそめて空を見上げる。どうせ落ちてくるなら雨にして欲しい。
「あ!」
 ヨウシュは突然カメラ目線で、
「続編というかなんというか、ここで本編終了直後の小話をひとつ。街から帰ってきて、まあラストシーンだしここは話を盛り上げるために素直にリン姉がいたことを喜んだ兄さんだけど」
 リンとチェンチーも手を休めてヨウシュに見向く。
「それでもよく考えればやっぱりどーしても基本的にはリン姉は自分の生まれた場所で暮らしていたほうが幸せなんじゃないかと思ったりした兄さんは、なんとか文句をつけてリン姉を帰らせようとしたんだけど、なんと! 泳ぎの先生だし、笑顔が明るくて愛らしいと評判なお嬢さんになってるし、あれだけ不味かったご飯もすっかり美味しく作れるようになってたりして、文句なしで文句が言えずに諦めた、というエピソードがあったとかなかったとか」
 そうなの? とリンがチェンチーを見ると、チェンチーは、知らなかったの? とリンを見返す。ユワンは、もう過ぎた話だろ、と畑作業を再開する。
「もう、帰ってほしいなんて思ってないよ」
 水の入った桶を抱えるリンも、知ってる、と言う顔で作業を始め……ようとして、まだカメラ目線のヨウシュに寄った。
「それで、ヨウシュ、どうして突然そんな話、してるの? どこに向かって喋ってるの?」
 ヨウシュははっと我に返る。
「え、あれ? なんか……幻のよーに、そーゆー話をしなさいーと、いう言葉がどっかから落ちてきたよーな気が、したよーな……」
「どこから?」
「……どこだろ、小話の国、からとか……?」


 以上、小話の国から、ちょこっとユワンのお話の舞台をこっそり覗いてみました。


 
おねがいに「おバカだけど天使みたいなユイちゃんが、サカエくんラブになりますよーに。」


 ユイの友人たちは雑誌のページに目をとめたまま楽しそうに笑った。
 並んで歩くユイは、なにがおかしいの? と言う顔をする。なんでもないよ、と答えるのは別に意地悪じゃない。
 学校帰りに、ユイは目ざとくサカエを見つけて駆け出す。いつもサカエを見つけられるわけじゃない。高校生と中学生では帰る時間がなかなか一緒になることはない。それでもたまに、こうして一緒になる。
「サカエくんサカエくん、おかえりなさい」
 呼ばれて振り返って、ユイを見上げるサカエの首の角度はなかなか変わることはない、けれど。
「ユイちゃんも、おかえり」
「うん、あのね、今日、調理実習でね、かぼちゃのクッキー焼いたの」
「上手にできた?」
「おいしかったよ。サカエくんとリュウくんの分もあるよ」
 サカエはありがとう、と嬉しそうに笑って、
「兄さんは甘いの食べないから、帰ったらふたりで、食べちゃおうよ」
「あんまり甘くないよ? あのね、みんなダイエット中なんだって」
 ユイが友人たちを振り返る。サカエも振り返って、ちょこんと頭を下げた。友人たちはひらひらと手を振って応えて、また雑誌を見て笑う。
 サカエはなんとなく、あの雑誌なんだろう、と気にしながら、それよりも、ゆっくり歩くユイを気にかける。気が付けば、自然に手を繋いで、ゆっくり歩く。
 友人たちは議論を始める。
「どっち? 今、どっちから手、繋いだ?」
「なんとなく、サカエくん?」
「え、ユイじゃなかった?」
「振り返ってかわいく笑ったふたりに気を取られてるうちに繋がれた、ような気がする……」
「あー、でもこころなしサカエくんから、だったかなあ」
「かなあ」
 友人たちは雑誌を覗き込む。
 雑誌には、街で見かけたかわいいカップル特集に、ユイとサカエの後姿が載っている。後姿なので、知っている人にしかユイとサカエだとはわからない。多分「かわいい」は主にサカエの身長にかかっているのでサカエには見せられない。だからこっそり雑誌を見る。
 ふたりの写真につけられた見出しは簡単なものだった。
 でも、友人たちには気になるひとことだった。見れば多分、サカエも気にするだろう。
 友人たちは、雑誌の写真と、実際のふたりの後姿を見ながら、いつか、ユイから手を繋ぐ日が来ることを想像して、笑った。
 雑誌の見出しは、なんでもないひとこと。
『街で見かけたかわいいカップル。手を繋いだのは、どっちから?』


 姉弟には見えてないみたいでよかったね。とかの突っ込みはぜひサカエの耳に入らないところでお願いしますです。とゆーことで、以上、です。
 ひとこと感想ありがとうございました。
 こんだけ書けるんなら本編書けばいーじゃん。とか、自分でも思いました……。いえ、あの。なんだかいろいろ、久々にいろいろ書きました……。そして、頂いた感想と小話の内容が合ってませんよ、とかそーゆーのはえええええと………………。ザ、店じまい。


6.12(月曜日) 夢


 怖い夢を見るたびに思うんですが、なんで、どーして、普段想像もしたことのないようなストーリーを見たりするんでしょうか。
 わたしが、見る夢なんだから、もうちょっとこう、わたしの予想範囲内でいいんじゃないかしらと思うのです。
 普段思っても考えてもないことを、なぜ、夢に見たりするんでしょうか??
 すーごい不思議だと思います。
 自分で思っている以上に、いろいろな情報が脳みそにつまっている、ということなんでしょうか。うむーーー。

 うららかな休日の午後、突然空爆されて死ぬとこでした……。
 なぜ空爆。


6.10(土曜日) すっぴん


 発病から丸四ヶ月。
 完治しきらず、傷跡(?)が赤いままのくちびる、なのですが。本日お医者さんでとうとうリップ、口紅禁止令を出されました。えーーーーー。
 微かに赤く残る跡を、どうにか口紅で隠し続けてきたのですが……。
 そうですか、だめですか。わたくしずいぶんいい年なんですが、口紅せずに外に出ろ、と……。
 なんとなくそれだけですっぴんの気分です。人生に負けた……。なんか、気分的に……。
 とりあえず、くちびるかさかさになるような季節でなくてよかったと思うことにして、ここはひとつ少しでも前向きに運命に立ち向かいたいと思っている次第でありますです。
 ↑大げさ。
 でもなんとなーく、口紅つけてないと心もとない気分になりませんか?


6.9(金曜日) え、ちょっとっ


 本日会社で……。
(芳雪代理=奈津)


「おーい、須賀くん」
 って、会社で、モデルルームから部長に呼ばれて、
「はい?」
 事務所から顔を出したら、部長、なんか怪しげに、
「ちょっとちょっと。いいからちょっとおいでん」
「……なんです?」
 部長が、ぶらーんとわたしに見せてくれたの、が、
「ちょっと、打ち合わせ済むまで、面倒見とって」
 えええと……。
「あのっ。え、面倒って、どーやって。どーすればいいんですか!?」
 くにゃくにゃ柔らかい、お客さんの、
「わたし、赤ちゃんなんて無理ですーーーー」


 ……赤ちゃん、でした。赤ちゃん。
 生後一年。女の子。前歯上下二本ずつ生えてました。
 かわいかったんですけど。二時間。打ち合わせ時間二時間!!
 その間中、抱っこです。抱っこは、友人の赤ちゃんとかでわりと慣れてはいるんですが、それだって、ほんの数分とかの話で、ほぼ二時間抱っこもしていると、腕がっ。
 うーでーがーいーたーいーーーーー。
 すごい、明日は筋肉痛の予定です。
 人見知りもせず、おとなしくてかわいい赤ちゃんでしたが(生後一年は赤ちゃん?)とにかく抱っこです。
 もう一回言っていいですか。
 腕が痛いーーーー。
 あああああ、お母さんて大変。本当に大変。かわいかったんですけど、大変。世の中のお母さんたちに合掌です。いただきます、じゃなくて、敬意を込めて。


6.8(木曜日) 貴方次第


 あまり、目立たないと思っていたそれが、湯船に浸かると赤く、肌に浮かび上がった。
 貴方に、きつく、吸われた跡が恥ずかしくて、なんとなく、隠した。
 別に、誰が見ているわけでも、ないのだけれど。
 足首……とか。
 手の、指と指のあいだ、とか。


 ……とか、なんか気付くと蚊に、刺されているのですよ。
 多分、仕事中なんじゃないかと思います。肌が出てるとこばっかなのでーーーー。お風呂に入ると暖かくなってかゆくなって気が付きます。なんでこんなとこ刺されてるんだ。と自分突っ込みをするバスタイムです。


6.7(水曜日) 見て見ておかーさん


 4月の半ばに植えましたマニラヤシの種。発芽
 が、発芽いたしました。ばばん。
 赤丸印が「芽」だと思われます。最初はあれです、誰かがツマヨウジでもさしたのかと思いました。そんな感じです。なかなか硬いです。ほんと、ツマヨウジの先っちょみたいです。でも日々なんとなく成長しているので、芽、だと思います。
 これを見た友人が「ツマヨウジだよー」と言って抜こうとしましたが「あれ、抜けない、やっぱ芽かな」とか言っていたので、おそらくきっと芽です。
 とりあえず発芽に一安心。あとはほっときゃでかくなる……のかなあ。どうなのかなあ。
 奥の緑丸印は、最初から育てている雑草。
 ……どーやったらもっとキレイに写真が撮れるのでしょうかと日々悩み中。


6.6(火曜日) おーめん だみあん るーしーだっとん


 「学校へ行こう」を見ていて、からだが柔らかくなるらしい体操(?)をやっていたので、一緒に狭い部屋の中、壁にぶつかりながらやってみました。
 昔と比べると、だいぶんからだもかたくなっていたんですが、なんか、すごい、ちょっとやっただけなのに、からだが軽くなって柔らかくなりました。
 すごいすごい。
 すてき、るーしーだっとん。


6.5(月曜日) 旅日記(ところにより清水・望月編) 長いのでお暇な方はどうぞ


 台湾、に行ってきました。先日行った沖縄は石垣島のすぐ傍です。
 タピオカミルクティーがお腹いっぱい飲みたかったんです。飲んできましたとも。

 さて、沖縄が梅雨真っ最中なら、台湾もわりかし梅雨前線に近いのです。台北です。
 ネット天気予報では1日〜3日までみごとに雨予報でした。わたしてきには、日焼けするよりいいかなー、という気分でした。結局、二日目の午前中に降っていただけでしたが。

 ふたりで旅立ったわけですが、飛行機の中では同じようなパンフを持っている人がたくさんいたし、現地に着いたらバスとかでツアーなのかなー、と思っていたらば! 現地でもふたりぽっちでした。
 観光用の車の中は、わたしたちとガイドさんと運転手さんの四人です。
(突然ですが、清水さんたちにわたしたちの心の言葉を代弁してもらうと)
清水「……これは、なかなか辛いよね。あたしたちふたりでガイドさんの相手をしなくちゃいけないんだよ、辛いよ。他にグループがいれば、会話とか、そっちに任せるのにーーー」
望月「……まあそう言うな。融通が利いていいんじゃね?」

 とりあえず市内観光です。
 中正紀念堂、というところで、兵隊さんたちの交代式を見てきました。足跡
望月「いや、交代式メインじゃなくて、紀念堂を見ろよ」
清水「え、メインは交代式だよ。その証拠に、交代式の10分前までだあれもいなかったのに、急に観光バスとか来たし。交代式終わったら、波が引くように観光客いなくなっちゃったし。あ、ねえ、お客さんいなくなったから、ちょっと写真撮って、兵隊さんと写真。身長180センチ以上、高学歴のエリートさん、写真、撮って、撮って」
望月「……なぜっ、オレがわざわざ清水と他の男との写真と取らなきゃいけないんですかっ」
清水「なぜって、記念だから、観光だから」
 赤のキレイな建物はあいにくきれいに写真が取れなかったのですが、こちらの写真の路にある茶色の線は、長年交代式で兵隊さんたちが歩いている路にできた跡です。真っ直ぐです。両脇は四人が二列になって歩くので、真ん中の、ひとりだけが歩くラインよりも跡が濃く残っています。なんかすごいなあ、と思いましたです。
 それから警護中の兵隊さんは、一旦定位置につくと、もう、ピクリとも動きません。汗だくでも動きません。すごいです、どーゆー心の持ち主なんでしょうか。有事の際には身を持って何かを守る、という、なにかすごく強い意思の上に立っているようでした。

 それから、忠烈祠というなにやら蒋介石さん関係の博物館にいったり、龍山寺というお寺に行ったりしました。お寺はものすごく活気に溢れていて、お参りをする人たちの熱心さにびっくりしました。占い、をしている人たちも、ホントに、真剣な表情で、若い人が多かったりして、圧倒されます。
清水「こういうところに、遊び気分で観光で、うろついてると、すごく申し訳ない気分にならない?」
望月「……とりあえず、オレたちもちゃんとお参りしとこう」
(お参り中)
清水「いつもより、初詣より真剣にお参りしてみても……なんかもうぜんぜんマジメさで敵わない気がします隊長っ」
望月「だれが隊長だっ。でも、海の神様とか、商売の神様とか、恋愛の神様とか学問の神様とかいろいろいる辺りは、なんかほっとするなあ」

 車中から「総統府」を見ました。かっこいい!
清水「マスタング大佐とか出てきそうだよね」
望月「旅行来てまでオタクはやめて」
 街中の本屋さんに入ったら、漫画コーナーには日本の漫画がふつーに、日本の書店の漫画コーナー規模で漫画が置いてありました。
 ファッション雑誌やアイドル関係の雑誌も、半分くらい、日本で売っているものそのままでした。日本語で。
 漫画は7割くらい、きちんと訳されていました。新刊の出る早さも同じ、ですね。スキップビートの12巻とか、ワンピースの41巻とかが新刊のコーナーにあったので。
 そういえば、多分日本では3日に出る予定なんじゃないかという花とゆめ最新号が、2日に出てました。多分、人気漫画だけ翻訳して編集しなおしたっぽいものが。厚さが半分くらいで。値段はうろ覚えですが、確か日本円に直して7〜800円くらいだった、と。
 単行本は、日本円換算で、そんなに日本と変わらなかった気がするんですが。
 あ! あと、小説は最初の文字は上から二文字分空けて書く、という書き方でした。ほほーう。
 そういえば微妙にホラーブームなのかどうなのか、映画館や本屋さんにはホラー物が多かったような気がします。
 本屋さんに食べ物を持ち込んで、立ち読みをする、というスタイルにカルチャーショックを受けました、です。

 ホテルの立地がわりとよくて、賑やかな若者の街まで徒歩1分くらいでした。つぶつぶタピオカ
 数ある飲食店で、タピオカミルクティーを探します。スイカジュースは漢字ですぐにわかったんですが、タピオカって、どー書くの?
 わからず、言葉も通じず(服などを買う際は、電卓で数字を示してくれるのでわりと簡単でした。品物にきちんと値札も付いていますし)うろうろしていたら、呼び込みのおにーさんが「タピオカミルクティーあるよ」と声をかけてくれました。
清水「……そのままで通じたんじゃん」
 ふたりでひとつ、でも十分な大きさで、25元、でした。1元およそ3〜4円。
マンゴー・キウイ・イチゴ それから、かき氷。
 いまいちおいしくなさそうですが、苺とキウイとマンゴーがたっぷりかかっていました。ありえなくらいかかっていました。かなり大きいのですが、現地の人々はぺろりと一皿食べていました。
望月「オレ一皿食いてぇ。清水、苺とキウイとマンゴーの? オレ、マンゴーだけの。6月から解禁マンゴー」
清水「あたしも一皿いけるけど、この後夕食だから、半分ずっこにしようよ、半分ずっこに」
 この氷が160元。
 地元に住んでたら、毎日食べます。

 スイーツは、あとは、千と千尋の神隠し、の舞台になったのかもしれないキュウフンという町でおいしくてからだによさそうなタロイモの白玉団子を頂いたりしましたが、食べ終わってから写真を撮っていないことに気が付きました。
 とりあえず、すべてがビックサイズです。

 足裏マッサージ日記。
清水「初めて初めて初めて。…………なんか、うへ。くすぐったい。……多分くすぐったい。……あれ、ちょっと痛い? え、すごく痛い? ぎゃあ、痛い!」
 とくすぐったいから徐々に痛くなっていって、の繰り返しだった、ような気がします……多分。慣れていないので、なんかよくわからなかったんですけど。
 ふくらはぎもマッサージしてくれましたが、
清水「痛いっ。力が痛いっ! 離れる離れる、筋肉が脂肪から離れるっ。ちょっとそれはもっと足の細い人用の力の込め方なんじゃないの!?」
 とゆー痛さでした。
 ガイドさんに連れて行ってもらったお店で、ちょっと高めだったんですが、なんか納得いかずに、翌日、「街中の小さいお店は、無免許のところもあるので気をつけてください」といわれたにもかかわらず、街中の小さいところに行きました。30分400元。ほぼ半額。
 でも気持ちよかったです。
 経験の差……なんじゃないかと。
 台北、パラダイスホテルにご宿泊の方は、ホテル目の前の怪しい(笑)マッサージやさん、お勧めです。
清水「痛い……けど、なんか気持ちいいーーー。くすぐったい……けど、なんかほっとするーーーー。あ、いたきもちいい、とか、いたくすぐったいとかって、ちょっとえろかっこいいに似てる?」
望月「似てません」

 最終日に故宮博物館に行って、帰国、です。
 帰ってみると、なんだかもう一度行きたい、という気分になります。町並みとか、昔の日本ぽいんですが、なんとなく、柵の模様とか、看板の色使いなどが異国で、不思議なところでした。
 あ、そーいえば。
望月「なんか、車がさあ、軽自動車走ってないよなあ。走ってる車、ほとんど高級車」
清水「そーなの?」
望月「オレらの送迎だって、一日目は、車のランクはわかんないけど、ボルボで、二日目が、日産セフィーロで最終日がベンツだったじゃん。ガイドさんに、660CCの車とかないんですかーってきいたら、それを通訳した運転手さんが、なんか、そんなもんねーよ、みたいな感じで鼻で笑ってた……」
清水「……ふうん?」
望月「うわ、興味なさそー」
清水「車、わかんないし。あ、でも、日産マーチはよく走ってた。なんか、旧型、なんだけど、ピカピカ」
望月「だなー、なんか、ちょっと前の日本の道路、みたいな車事情だったなー。角ばった車が多いとゆーか。そして、ものすごい交通マナーだった……。二車線しかないのに、三車線分、三台並んで走ってたり、絶対ありえん隙間に車が入り込んできたり……。怖ぇ怖ぇ。バイク多いし。バイク多いし。バイク多いし」
 とりあえず、わたしの運転技術では台湾には住めない、と思いました。
 以上、こんな旅でした。(取り止めがないですが……)


 おまけ 帰国翌日、日曜日

 望月君から電話あって、
「なんか、オレの荷物に清水の買ったお土産入ってたんだけど」
 って言われたから取りに行った。
 あたし、ほとんど、昨日のまま荷物放置なんだけど、望月君、きっちり片付けすんでるみたいだった。すごいな。
 その望月君に、渡されたの、パイナップルケーキが、ふた箱。
「あ、あたしのスーツケースに入りきらなかったから、こっそり望月君のスーツケースに詰めといたんだった」
「びびるから、こっそりやんな」
「ごめーん。お詫びに、一緒に食べる?」
「土産だろ?」
「うん、自宅分。あ、おばさんたちも食べるかな。望月君、買ってないよね? ちょっとおばさんたちに配ってくるね」
 おばさんとおじさんに、好きなだけどーぞ、て出したら、おばさんはひとつで、おじさんはふたつ、取った。それからおばさん、お茶入れてくれて、望月君と、パイナップルケーキ、食べて。
「そういえばね、帰ってきたら、トイレに紙が流せて、なんか一安心した。流せないのってなんかストレスたまる……よね」
 とかいう話をしたりして。
 ……気が付いたら。
 すごい、昨日の疲れで、望月君の部屋で、望月君と一緒に、寝コケてた。
 夕方になって、様子を見に来たおばさんに起こされて、仲よしねえ、って笑われた……ぎゃああああ。


 ええと、昨日日曜日は、どう頑張っても、眠くって、暇があれば寝てました。
 遊びほうけた分、また頑張って働きます。多分今日も頑張って働いてきました、です。



 その他写真。

寺の屋根 ← お寺の屋根、のすぐ……もうほんとーにすぐのトコロに隣家が立っている、とゆー不思議。
 とゆーか、民家・お店密集地にペロッとお寺があるという不思議。
のんびり列車 ←ジュウフンからキュウフンへはこの電車で行きました。
 横を歩く人が近すぎでびっくり。
お茶飲み放題 ←よく出たお茶セット一式。
 何もかもが小さいので、ひたすら飲みたいときにはひたすらお茶を入れ続けました。
 マンゴーの干したのがお茶請けでした。
 こっそりわたしの携帯の待ちうけになっていたりします。

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