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 1.お二人のお名前と小説の題名、カテゴリをどうぞ。
 
 植田「植田己陽(うえだみはる)です」
 立野「立野麻子(たてのあさこ)です」
 植田「『この、季節 この、日』の(2月14日)と(8月15日)と翌(2月14日から)を担当で、カテゴリはもしかしなくて恋愛なんじゃないかと思います」
 
 
 2.お二人の知り合った経緯、元々の関係は?
 
 立野「はじめ、は。高校生、の三年生のときに。クラスメイト、でした。そのときの関係って……別に、なんにもなかった、よね?」
 植田「なんにもない、ように努めてました。これでも一応。麻子サンが、当時あそこまで頑なじゃなかったら、手、出してたけど」
 立野「そうなの?」
 植田「そうなの」
 立野「でもわたし、最初は、ちょっと植田くん嫌いだった、よ?」
 植田「だから、手ぇ出してないでしょ」
 立野「彼女がいたからでしょ?」
 植田「違うね。でもまあ、再会できてよかった。ほんと。五年ぶりって、地元とはいえ奇跡だなあ」
 立野「そう、だね」
 
 
 3.お二人の年の差、身長の差はどのくらいですか?
 
 植田「同じ年、です。誕生日もそんなに変わらないし。身長は……十五センチくらいの差、なんじゃないでしょーかね」
 
 
 4.それぞれ第一印象を教えてください。
 
 植田「コーコーセイんときは、容姿とかはまあもともと好みだったんだけど、雰囲気とか立ってる姿とか『キレーなコだなあ』と。今? っていうか、再会したときは、正直、落っこちました、すとんと。うわ立野だ、と思った瞬間に。もう忘れたと思ったんだけど、なあ」
 立野「高校生のときは……最初はもうほんとうに苦手、だったんだけど……再会したときは、ほんとは、ちょっと、泣きそうだった」
 植田「泣かなくてよかったなあ」
 立野「うん、すごい、いっぱいいっぱいだったんだけど、仕事中だったし、ね」
 植田「じゃなくて、そんな可愛い顔見せられたら、攫っちゃうトコだった。仕事中でも」
 
 
 5.告白したのはどちらですか? どんなセリフでしたか?
 
 植田「むかーし、麻子から送られてきたバレンタインチョコに『好きでした』とかは書いてあったけど」
 立野「やだもう、それ言わないで。恥ずかしいから」
 (6に続く)
 
 
 6.それを言った時のお気持ち、聞いた時のお気持ちは?
 
 (5より)
 植田「いや俺的には切実だった。なんだこれ、好きだったって、だったって、はあ? なに、俺が、嫌われ続けてると思ってたあの一年間のどっかから、麻子は俺が好きだったわけですか、なんじゃそりゃ。と。よくよく考えたら、そういや麻子、俺のことなんかよく見てた? と思ったけど。なんだよ、俺の我慢はなんだったんだよ。ということで、もう逃がしませんので、プロポーズはきっちり俺から」
 立野「……プロポーズ……」
 植田「………………ああ、うん、その。そこに至ったいきさつはともかく。ほんとにともかく……すいません(今となっては平謝り)」
 
 
 7.ぶっちゃけ、他に一番好きな人がいたりしませんか?
 
 立野「今の植田くんに会うまでは、昔の植田くんが、多分、ほんとうに好きだった、みたい」
 植田「俺もそんな感じはする。変なこと言ってるとは思うけど」
 立野「うん、変なことだとは思う、けど」
 植田「思い出や思い込みは、美化されてくからなあ」
 
 
 8.彼、彼女の性格で好きなところはどこですか?
 
 立野「……あれ」
 植田「なに考え込んでるんデスかー?」
 立野「ええと、うん……性格っていうか、植田くんが、好き」
 植田「おお、聞いた? ねえ、ちょっと聞いた?(外野の望月クンあたりにちょっと自慢げ)」
 
 続・植田「麻子サンは麻子サンであるもの全部ひっくるめて、そのカタチが愛おしいと思います」
 
 
 9.彼、彼女の性格で嫌いなところはどこですか?
 
 立野「いつも、すごく突拍子のないことをするから、びっくりする、かな。どこって、お話の三作通して、全部」
 植田「俺はそんなことを俺にさせちゃう麻子が怖いなあ。嫌いって言うか、ほんと、怖いな。俺の麻子への愛が。(インタビュー席から外野を見て)あ、ちょっと、清水さん、なんでそこですごくイヤそうに、ぎゃあ、とか言ってるの?」
 
 
 10.彼、彼女の外見(仕草や癖を含め)で好き嫌いはありますか?
 
 植田「すねた顔も怒った顔も、かわいいと思います」
 立野「怒ってるのに、なんだかにやにやしないでください」
 植田「だってかわいいんだもん」
 立野「……そういうところは苦手」
 
 
 11.お互いの理想には近いですか、遠いですか?
 
 立野「……遠い、のに、ねえ」
 植田「そんなに遠い?」
 立野「だって植田くん、未知の生物みたい、だった。なんか、宇宙の彼方の……」
 植田「麻子は、こう、手のひらの上の小箱みたいだったな」
 立野「世界が、狭そうってこと?」
 植田「いや、こう、リボンがかかってて最高のプレゼントっぽいけど、俺の手には入らないんだろうな、と。理想だったけど、想ってもしょーがない、みたいな。麻子の隣に俺がいるのが、その光景がすごく理想だった、なあ」
 
 
 12.お付き合いはどのくらい続いていますか?
 
 植田「知り合ったのは六年……七年前? だけど、付き合ってからは一年、とちょっと」
 
 
 13.初デートはどこでしたか? どうでした?
 
 立野「去年のバレンタインデー、の、食事、かな」
 植田「メインはその後の麻子だったけど」
 立野「え、メイン?」
 植田「あの日の口紅の色は忘れません(なんかえろいこと妄想中)」
 立野「あ、あの口紅、新色、出てて。前の日に、ちょっとうきうきして買っちゃった、の」
 植田「俺に会えるからうきうき?」
 立野「……そ、う。すごく、浮かれてたのを、店員さんに見抜かれて、明日はバレンタインですねーデートですかーって、言われちゃったのがすごく、恥ずかしかったんだけど……でもちょっと、嬉しくって。……て、え、なに? なにかおかしい? どうして笑うの?」
 植田「いや、うん、俺もそんな麻子にめろめろですヨ」
 
 
 14.初キスはどこでですか? どうでした?
 
 立野「職場で、無理矢理……」
 植田「奪わせていただきました」
 
 
 15.ぶっちゃけどこまで行ってますか?
 
 植田「来月には麻子サンのご両親にご挨拶に行きます。あ、そーゆーんじゃなくて? もっとぶっちゃけて? どこって、俺が麻子のどこをどこまで触ったかって、それはもういろいろずずいと奥の奥ま(放送禁止)」
 
 
 16.一番心に残っているプレゼントは何ですか?
 
 立野「…………婚約、指輪…………?」
 植田「……(ノーコメント希望)」
 
 
 17.恋愛と結婚は同じ線の上にありますか?
 
 植田「麻子に限って、あります」
 立野「じゃあ、植田くんに限って、あります」
 植田「……『じゃあ』って?」
 立野「今でも、植田くんと一緒にいることが夢みたいだから」
 植田「一生覚めない夢だよ。……って、だから、なんで清水さん叫ぶかな」
 
 
 18.お二人の結婚はいつ頃がベストだと思いますか?
 
 植田「今年中……に式を挙げたかった、んだけど」
 立野「植田くん、仕事、どうなってるの?」
 植田「いや、あの、辞令待ちで……」
 (ちょっと望月クン乱入)
 望月「ちょっと失礼しまーす。辞令ってなんすか?」
 植田「プロジェクト次第で、ちょっと、ぺろっと海外勤務に」
 (清水さんも乱入)
 清水「海外!? え、植田クンでデキルひと!?」
 望月「それって、何年くらいなんすか? 一年とか、二年とか?」
 植田「とりあえず、夏から、三ヶ月。一回戻ってきて、また三ヶ月。あとは、飛び飛びで、一ヶ月とか……多分」
 立野「落ち着くのは来年の春、以降、だね」
 植田「……だなあ」
 清水「えー」
 望月「なぜ清水が不満げなんだよ」
 清水「立野さん、植田クンと結婚はどーよとか今でも思うけど、でもそれはともかく、お嫁さん立野さんは早く見たいから」
 植田「とりあえず、挨拶が無事に済んだら、入籍だけ、でもどーですか?」
 立野「……た」
 植田・望月・清水「『た』??」
 立野「七夕、あたりで、どーですか……?」
 望月・清水「(意外に早い決断だな、とか思ってる)」
 植田「……あはは」
 立野「なに? だめ?」
 植田「だめじゃない。ぜんぜん、異存ありません」
 清水「……うれし笑いだ」
 望月「うれし笑いだ。喜びが溢れてるなぁ」
 
 
 (望月・清水退場)
 19.子供は男女何人欲しいですか?
 
 立野「男の子、がいいな。植田くんみたいな男の子を育てるのは楽しそう」
 植田「女の子、だったらヨメにやるのがイヤだな。そうだなあ、じゃあとりあえず男の子で。産み分けの体位でも研究……」
 清水「わーわーわーわーーー」
 望月「はいはい、ししょーがうるさがってるって言うか、あんま突っ込むと落ち込むから、退場退場、ほんとーに退場」
 
 
 20.お互いのプライベートは守られていますか?
 
 植田「それはもちろんそれなりに」
 
 
 21.どんな喧嘩をしますか? 喧嘩をしたらどうしますか?
 
 立野「喧嘩……は、わりとよくする、よね?」
 植田「麻子は怒るとひっそり無言になるんで、なんで怒ってるのかわからないことが多い、なあ。怒ってるのもかわいいんだけどなあ」
 立野「でもわたしがどうして怒ってるのかわからないから、植田くんも機嫌が悪くなる、んだよね」
 植田「そのうち、どっちかが、その空気に耐えられなくなって謝る、という感じで」
 
 
 22.彼、彼女はモテますか?
 
 立野「学生のときは、植田くんモテてたよね」
 植田「調子がいいので。来るもの拒まずで。立野もこっそりモテてたけどね」
 立野「そうなの? ありがたいねえ」
 植田「ありがたがらなくていいから。影からひっそりみてるよーなヤローどもに好かれてて、立野、夜道は気をつけろよ、といつもはらはらしてたんだけど」
 立野「別に何にもなかったよ?」
 植田「あってたまるか。度胸のないヤツらばっかでよかったよ」
 (外野で、清水さんがこっそり「植田クンも、その度胸なしのひとりだったんだ?」 これまたこっそり望月クンが「しーしーっ。古傷をえぐらなくっていいから。過ぎたことだから、ほら」とか言ってます)
 
 
 23.どこからが浮気だと思いますか?
 
 植田「その相手を抱いたら、じゃないんでしょーか。男と女が、友達、であるための決定的なライン、だと」
 立野「よく、わからないから。そのときになったら考えます」
 植田「え、そのとき!?」
 
 
 24.浮気をされたらどうしますか?
 
 植田「奪い返す」
 立野「……そんなひともういらない。って、言うのも、言われるのもやだな」
 植田「なにかに誓ったりしなくってもそんなことしないけど。麻子を奪われるよーなヘマもしないから大丈夫」
 
 
 25.別れを考えたことはありますか?
 
 立野「考えたくないから、考えてません」
 植田「考えると怖かったので……(プロポーズはあんな感じに、とか、言い訳)」
 
 
 26.死に別れてしまったらどうしますか?
 
 立野「…………」
 植田「麻子? って、あの、泣かなくていいから。てか泣かせるなあっ」
 立野「ごめん、大丈夫。うん、植田くん死んじゃっても、ちゃんと頑張って生きていけるから」
 植田「俺が先に逝くこと前提ですか……。麻子サンはなかなかしたたかなので、俺の心配は要らないってことで。あ、でも麻子亡き後の俺は、すごく心配な気がする、俺が。ノタレジニとか……」
 
 
 27.生まれ変わっても一緒になりたいですか?
 
 植田「そーゆーのはあんま、信じてないんだけど」
 立野「もし、そんなことが起こるなら、すごい、よね」
 植田「ほんと、すごいよなあ」
 立野「わたしきっと、またいちから、植田くん毛嫌いしてそうでおかしいよね」
 植田「そうそう。俺はきっと、またいちから麻子に毛嫌いされてるんだろうなあ」
 
 
 28.何か一つ思い出を語ってください。
 
 立野「植田くんに再会したときに、安心、したこと、かな」
 植田「安心? 俺に会えて?」
 立野「前の彼は、わたしと結婚する気満々だったし、親はお見合いとか持ってくるし。だから、なんだか、植田くんに会う前に人のものになってなくってよかったな、って。別にだからって、植田くんと一緒になれるとも思ってたわけじゃないんだけど」
 植田「そういや、姉貴を俺の奥さんとか勘違いしてる麻子は、かわいかったなあ。ああそうか、そんなこと気にするのか、って」
 立野「それは、だって。恋人なら……その、別れもあるけど、奥さんじゃ、もう絶対無理でしょ?」
 植田「だから、そういうことを気にするような年になったんだなあ、お互い高校生じゃないんだなあって、感慨深くもあり、俺の奥さんとか気にする麻子がかわいくもあり」
 立野「……あんまり、かわいいかわいいって言わないで」
 植田「なんで? 俺のたったひとりのかわいいひとだよ。とか言ってんのも、そのうちに麻子の思い出になんるんだろうなあ、と思うと、すごく、もっと、言いたい気分」
 (外野で清水さん、悶え死に)
 
 
 29.お互いに、愛をささやいてください。
 
 植田「愛してる」
 立野「……あ」
 植田「『あ』?」
 立野「先に、言われちゃった」
 植田「それはもちろん、先に言っておかないと。でもあとからでも受付中。こっそり、俺の耳元だけで受付中」
 立野「うん、じゃあ……」
 
 
 30.最後まで読んでくださった方にひとことどうぞ。
 
 立野「この質問にも、本編にも、お付き合いありがとうございました」
 植田「この先、あまり山あり谷ありでないように、穏やかに幸せに過ごしていきたかったりします」
 立野「植田くんの意向で植田くんのことは『植田くん』とここでは呼んでいますが、実際は、わりと、最近は、己陽くんとか、みっちゃんとか呼んでます」
 植田「みっちゃんはやめて」
 立野「でも、呼びやすいんだもん」
 植田「ここはやっぱり、早いところ『パパ』になるべきか……」
 
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